第7章

美空視点

「もう知ってしまったのなら、これ以上芝居を続ける意味もないな」浩介は椅子に深くもたれかかり、その目には危険な光がちらついていた。「ずいぶん長いこと、この茶番を演じてきた。正直、もううんざりなんだ」

「芝居ですって?」私は衝撃を受けて彼を見つめた。「これが全部、演技だったって言うの? 私たちへの想いも、大悟との兄弟の絆も――全部、嘘だったの?」

「他に何がある?」浩介は嘲るように私を見た。「本気で俺がお前たちに感謝するとでも思ったか? 大悟を兄弟だと思うとでも?」

「どうして?」私の声は震えていた。「どうして大悟を傷つけるの? 私たちはあなたを受け入れた。もう家族な...

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