第147話アストリッドの祖母

窓の外では、彼女が気づかないうちに夜が明け、また知らないうちに日が暮れていった。アストリッドは疲れを知らないかのようだった。洗面器とタオルを用意して書斎に持ち込み、部屋の古い品々に宿る記憶を感じ取りながら掃除を続けた。

書斎からリビングへ、そして寝室へ。部屋から部屋へ、場所から場所へと、彼女はどこも見逃したくはなかった。

疲れを感じると、片付いた壁の隅に座り込んで少し休んだ。そして目を覚ますと、再び記憶をたどり始めた。

次第に、アストリッドはある法則に気がついた。

これらの光景の中で、音は聞こえるものの、言葉をはっきりと聞き取ることはできず、人々の顔も鮮明には見えなかったのだ。

この...

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