第15章提案は却下された

サイラスにヴィラへと引きずり込まれまいと、アストリッドは彼の手から逃れようと抵抗したが、彼の力は彼女のそれを遥かに凌駕していた。

「痛いんですけど」彼女は腹立たしげに抗議した。

サイラスは振り返って彼女の手首を見やり、そこにある赤い痣に気づいた。

彼女の肌はひどく繊細で、わずかな圧力をかけただけで簡単に痕が残ってしまう。

もっと優しく扱うべきだった。

その赤い痕を見つめるサイラスの胸の内に、名状しがたい感情が渦巻いた。

彼女の体が手荒な扱いに耐えられないと分かっていながらも、彼は彼女を味わい尽くし、完全に支配したいという渇望を抑えきれずにいた。

憤慨している彼女の顔へと視線を移し...

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