第173章「宝石の道」

モニターの波形が、平坦な一本の線へと変わった。

「プレスコットさん、ご愁傷様です」看護師と医師が入ってくると、沈痛な面持ちで医療機器の片付けを始めた。

徹夜明けのアストリッドにとって、その打撃は耐え難いものだった。体がふらつき、あわや横に崩れ落ちそうになったその時、大きな両手が間一髪で彼女を受け止めた。

「アストリッド」サイラスの低い声が、彼女を我に返らせた。

病床で静かに眠るロルフの顔には後悔の色が浮かんでおり、それがアストリッドの胸を再び鋭く締め付けた。

なぜもっと早く真実を打ち明けてくれなかったのかと、彼を責める気にはなれなかった。

彼には彼なりの事情があったのだ。

愛する...

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