第23章ゴールデンタッチ

アストリッドは、アーサーからの愛情や関心を本当に受けたことは一度もなかった。

彼は彼女に基礎から仕事を学ばせたいと口実を設け、意図的に会社の中核業務から遠ざけていたのだ。

彼女は宝石の鑑定作業に参加することを許されず、「ゴールデン・タッチ」の複雑な奥義を完全に理解していたわけではなかったが、だからといって全くの無知というわけでもなかった。

母は彼女を深く愛し、亡くなる前にできる限りの知識を分け与えてくれていた。

少なくとも、アストリッドには基礎的な目利きのスキルが備わっていたのである。

その一見なんの変哲もないチェスの駒を手に取ったとき、微かな痺れとともに、驚くような温もりが手のひら...

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