第30章対決

アストリッドの顔がぱっと赤らんだ。

クリストファー――大学の学生会で後輩だった青年だ。

学生会の活動で顔を合わせる機会が多く、徐々に親しくなり、ついには友人関係に発展したのだった。

卒業後、彼が弁護士になったという噂を耳にしていたことを、彼女は今になってようやく思い出した。

しかも、注目を集める大きな事件をいくつも勝訴に導き、今や法曹界のホープと見なされているという。

だが、卒業以来、連絡は一切取っていなかった。

このような状況での再会は、ひどく気まずいものだった。

アストリッドは先ほどの苛立ちを隠そうと、無理に笑顔を作った。

「奇遇ね」と、彼女は引きつった笑顔で表情を明るく見...

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