第89章シラスの長所

「早く、こっちへ持ってきて!」アストリッドは驚きとともに声を上げた。

ガースのペンダントに触れることなく解毒できるのなら、それに越したことはない。

皆が注視する中、クリストファーはその品をオーウェンに手渡した。

「関係のない方は、今すぐ病室から出てください。おじいさまの治療の邪魔にならないように」アストリッドは冷ややかな声で退室を命じた。

病室に残ったのは、オリバーのほかにオーウェンとクリストファーだけだった。

アストリッドがクリストファーに対して、そのような冷淡な口調で話すはずがない。

オリバーは、彼女が自分のことを言っているのだと気づいていた。不愉快ではあったが、クリストファー...

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