第115章 家族全員が彼に君を娶ってくるよう願っている

「兄さん! ごめんなさい! 本当に、ほんっとに反省してるから! 莉緒ちゃん、助けてぇ!」

 川崎春美は綾人が本気で怒っていると悟るなり、ひゃっと悲鳴を上げ、つるんと浅野莉緒の背後に滑り込んだ。ちょうど彼女がこちらへ歩いてきたところだった。

「先輩! 先輩、落ち着いて! 落ち着いてください!」

 浅野莉緒は両腕を広げ、泣き笑いの顔でなだめる。

「春美ちゃん、もうわかってますって。ほんとに! ここ数日、部屋にこもって反省してて、食欲もなくて……すごく後悔してましたから!」

 莉緒の背中に隠れた春美は、半分だけ顔を出すと、こくこくと小鳥みたいにうなずいた。

「そうそうそう! 兄さん、私...

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