第17章 命が長すぎるとでも思うのか

 莉緒は黙り込んだ。

 しばらくして、ようやく顔を上げる。川崎綾人の背中を押すような視線を受け止め、彼女は真剣にうなずいた。

「先輩……ありがとうございます。やってみます」

 川崎綾人は、ほっとしたように笑みを深くした。

「よかった。じゃあ、体調がもう少し落ち着いたら、いつでもアトリエを見においで。雰囲気だけでも。具体的な話はそのときにしよう」

 それからふたりは、また静かに食事を続けた。莉緒の胸には、未来へのかすかな期待が灯る。さっきまで重たかった胃も、少しだけ軽くなった気がした。

 少し経ってから、川崎綾人が言葉を選ぶように間を置き、ふいに口を開く。

「莉緒。変な意味じゃな...

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