第26章 君と一緒に狂う

 莉緒は息を呑み、喉の奥に何かが詰まったみたいに咳き込みそうになった。視界がじわりと暗くなる。

 吉野結人――こいつの理解不能な思考回路に、今すぐ息の根を止められそうだ。

 こんな頭のおかしい男と、話が通じるわけがない。

 莉緒は大きく息を吸い、目を閉じた。ほとんど懇願するように言う。

「吉野結人……お願いだから、少しは徳を積んで。私をあと2年くらいは生かして……」

 本当に、もう限界だった。身体も心も、擦り切れている。

 自分の理屈だけで生きている人間と絡み合うなんて、1秒1秒が拷問だ。

 それなのに吉野結人は黙って莉緒を見つめたまま、執拗に手を放さない。答えを引きずり出すま...

ログインして続きを読む