第31章 連続殺人犯

平山亜美の視点

 心臓が、どくんと大きく跳ねた。反射的に足が速くなる。

 なのに、背中にまとわりつくような視線は消えない。むしろさっきより濃く、ぴたりと貼りついてくる。

 ……いや、視線だけじゃない。

 足音も、聞こえる気がした。

 重い。少し引きずるようで、しかも片方に偏っている。軽い、重い、軽い、重い――そんな不自然なリズム。

 まるで片脚がうまく使えず、引きずりながら歩いているみたいだった。

 尾けられている。

 それだけは、はっきり分かった。

 私は深く息を吸い、無理やり気持ちを落ち着かせる。

 走っちゃだめ。気づかれたと悟らせてもだめ。

 この先には交差点があ...

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