第45章 彼には見えないだろう?

平山亜美の視点

 私はドアの前に立つ宮下駿介を、呆然と見つめた。体に残る熱はまだ引ききっていないのに、心だけがすっと冷えていく。

 いつから、そこにいたの……?

 彼は――何を見た? 何を、聞いた……?!

 あの変な顔は、私の……見苦しいところを見たせい……?

 かっと頬が熱くなり、反射的に胸元の布団をぎゅっとつかむ。

「み、宮下さん? ど、どうしました……? な、何か用ですか……?」

 宮下駿介は複雑な目で数秒だけ私を見て、すぐに感情を引っ込めた。

「別に」

 視線をそらし、淡々と言う。

「起きたか確認しに来ただけだ。俺はもう行く。片づけないといけない用がある」

 行...

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