第12章 清算

その所作は、どこまでも母性の光をまとっていた。

望月朝夜はそこに腰を下ろしたまま、目の前で繰り広げられる年に一度の大芝居を眺めていて――ふっと笑いが込み上げた。

手元のウメジュースを取る。

甘い。

甘すぎて、舌の奥が苦い。

「この愚か者が!」

結城爺さんは怒りで全身を震わせ、結城永司を指さした。指先まで小刻みに揺れている。

「お前の隣に座ってるのは誰だ! 望月朝夜こそお前の妻だろうが! その子の前でそんなことを口にして……お前の躾はどうなってる!」

「妻じゃなくてもいい」

結城永司は横を向き、ようやく望月朝夜に目を向けた。氷みたいに冷たい視線。

「すぐに離婚する」

「や...

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