第37章 必ず無事に大きくなること

廊下に残ったのは、林田修と、緊急で救急処置室へ運び込まれた望月朝夜――ただそれだけだった。

望月家の面々が、言葉もなく視線を交わす。

当主が医師をそっと呼び、廊下の隅、死角になる位置へ連れていった。

「先生、さっきの検査結果なんですが……もう一度『念入りに』見直していただけませんか」

そう言いながら懐から小切手を取り出し、音も立てずに押し込む。

「娘はまだ若い。こういう話が外へ漏れると……困るんです。お分かりでしょう」

医師は小切手の数字を見た瞬間、喉仏がこくりと動いた。

……

望月朝夜が次に目を開けたとき、そこはもう自分のマンションだった。

須藤千奈が熱いミルクの入ったカ...

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