第41章

葵がサニタリールームから戻ると、和也はすっかり普段の様子を取り戻し、パソコンに向かって仕事をしていた。

まったく、歩く仕事マシーンとしか言いようがない。

あれほどの重傷を負いながら、まだ仕事の手を休めようとしないなんて。

葵は特にやることもなく、室内をぐるりと見渡した。自分がここに留まっているのは、どうにも場違いな気がしてならない。

「あの……」

軽く咳払いをして、控えめな声で切り出す。

「私がここにいても特にすることはないし、お先に失礼するわね」

「待て」

和也は視線すら上げず、キーボードを叩きながら言い放つ。

「俺の怪我にはお前にも責任がある。ここに残って俺の世話をしろ...

ログインして続きを読む