第47章

和也は立ち上がり、大股でサーキットへと向かった。

返事をもらえなかった雪菜は、一瞬気まずそうにした。

だがすぐに立ち上がると、引きつった笑みを浮かべてその場を取り繕う。

「和也も走りたくなったみたいね。私、付き合ってくるわ」

しかし、その声には明らかな焦りが滲んでいた。

雪菜の後ろ姿を見送りながら、大毅は眉をひそめた。

どうもあの二人、雰囲気がおかしくないか。

大毅は、面白そうに事の成り行きを眺めている梨乃に視線を移した。

「君、和也と知り合いなの?」

梨乃はすかさず白眼を剥いた。

「誰があんなクズと知り合いなもんですか」

「クズ?」大毅は思わず吹き出した。「誰だってク...

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