第58章

「でも、雪菜って女は絶対にあなたの邪魔をしてくるわよ……」梨乃は目を丸くした。

雪菜が善意を持っているなど、彼女は微塵も信じていない。あの女は腹の底まで真っ黒なのだ。

葵は梨乃の肩をポンポンと叩いた。

「安心して。お金をもらった分、当然『手厚く』お世話してあげるつもりだから。それに、私にちょっかいを出そうったって、あの子にそれだけの腕があるかどうかね」

「それにね」葵は両手を合わせた。「五千万ももらったんだから、少々嫌がらせをされるくらい、当然の対価ってやつよ」

お金に困っているわけではないが、いくらあっても困るものではない。

少しの間あそこに滞在するだけで五千万が手に入るのだ。...

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