第236章

「慌てるな!」

鳴瀬仁弥はアシスタントの襟首を鷲づかみにし、狂気じみた目で睨み据えた。

「助け出されたところで、あいつはもう使い物にならねえ! 今、鳴瀬グループは俺の手の中だ!」

乱暴に突き飛ばし、金庫を開ける。中から数枚のカードを抜き取った。

「もう守りきれねえなら、誰も楽にはさせねえ」

仁弥の口元が歪む。毒々しい笑み。

「経理部に連絡しろ。帳簿上の流動資金、300億を全部、海外口座へ即時送金だ」

「それから研究所の開発データは焼け。プロジェクトの資金も止めろ。鳴瀬颯真が戻ってきたとき、受け取るのは穴だらけの廃墟だけにしてやる」

アシスタントがごくりと唾を飲む。

「……そ...

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