第121章

学生たちがどれほど懇願しても、どれほど謝罪しても、南由子は一切譲らなかった。

もはや状況が変わる見込みがないと悟り、同級生たちはようやく泣きながら立ち去った。

全員が去った後になって、南由子はようやく安堵のため息をつき、苦しそうに顔を覆った。

この周年記念の催しのために、南由子は誰にも劣らぬ努力を重ねてきた。自分が心血を注いで企画した出し物を諦めなければならないことに、南由子は誰よりも胸を痛めていた。

しかし子どもたちの気持ちが変わってしまった以上、今ここに残らせたところで、最終的には満足のいく演技ができないだろう。それならいっそ今止めてしまった方がいい。

「大丈夫ですか?南先生」...

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