第123章

星谷由弥子は口角を引き攣らせた。この少年、かなり病んでいると思わずにはいられなかった。

画面に長居する余裕もなく、由弥子はキーボードとマウスを操作し、本題に入った。

ダークウェブ上のデータは膨大で、さらに由弥子が張り巡らせた情報網も相まって、帝都での行方不明児童や人身売買に関する線がようやく見え始めていた。

由弥子は唇を引き締め、情報の選別を始めようとした。

突然、画面全体が赤く点滅し始めた。由弥子が設定した防御システムが侵入を受けていた。

誰かがアカウントを通じてIPアドレスを特定しようとしている!

由弥子は眉を寄せた。このアカウントまで厳重に監視されているとは思わなかった。

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