第135章

「誠、上原桃華がこの期間何をしていたのか調べてくれ」

上原桃華の後ろ姿が階段の角で消えるのを見届けると、上原健介は携帯を取り出して秘書に電話をかけた。

彼は上原桃華を信用していなかった。

上原桃華は部屋に戻るとすぐに予備の携帯を取り出し、千野言羽に電話をかけ、上原健介と何を話したのか問いただした。

千野言羽は詰問するような口調に全身の怒りが沸き起こり、上原桃華と電話で大喧嘩になった。

「……上原桃華、俺がお前を好きだからって、適当に俺に八つ当たりしていいと思うな。お前の問題は、自分で何とかしろ!」

彼はもう付き合ってられなかった。

千野言羽は関わらないと言い、即座に彼の部下たち...

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