第174章

「SEAL、帝都で信頼できる傭兵はいる？」

傭兵は金さえ払えば仕事をこなす。信頼に値する。

星谷由弥子は手の中の髪を二つに分けながら、SEALに尋ねた。

「いるよ」SEALはすぐに答えた。「大先生、私こそ傭兵出身なんだ」

「何か任務があるなら直接私に任せてよ、必ず完遂するから」

以前の無秩序組織での追跡劇は、星谷由弥子のSEALへの信頼度を大幅に高めていた。

だが、この件に関しては、星谷由弥子はやはり少し躊躇っていた。

「まさか、大先生、私を信じてないの？」

「ごめん」星谷由弥子は目を伏せた。「信じてないわけじゃないけど、京安プロジェクトが進行中だから、休暇は取れないでしょ」...