第275章

「私の知る彼らなら、もうこれ以上は続けられないだろうな」

星谷由弥子に関わる事柄で、些細なことなど一つもない。

「ところで、斉藤師匠に頼んで、あの子に鍼を打ってもらったらどうだ? それか、あの『大補丸』を飲ませるとか。師匠の秘薬は起死回生の効果があるし、たかが肺炎くらい、どうってことないだろう」

星谷由弥子は静かに首を横に振った。

「拓海の身体じゃ耐えられないわ。鍼を打ったら、かえって悪化するだけよ」

「ただの肺炎なら、そこまで深刻じゃない。でも拓海は以前、毒に侵されたことがあるの。そのせいで肺炎が体内で変異を起こしている」

もしその点がなければ、星谷由弥子とてこれほど焦燥に駆ら...

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