第277章

「天宮和人、俺は病人だぞ! 病床に寄り添うとか、そういうのないのかよ?」

天宮和人はミネラルウォーターのボトルをサイドテーブルに置くと、気のない様子で目尻を上げた。

「で?」

「『で』って、俺にこれを飲ませる気か?」

死にかけだった葉宮島丞は、天宮和人の一連の行動に刺激され、ガバッと起き上がった。

「栄養のあるものとまでは言わんが、せめて水以外のもんを持ってこいよ!」

葉宮島丞の抗議を他所に、天宮和人は悠然とキャップを開け、一口飲んだ。

「ああ、お前にやるわけじゃない」

「……はっ、いい加減にしろよ!」

人は極度の呆れを感じると、逆に笑えてくるものだ。

葉宮島丞は冷ややか...

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