第526章

「奴は、我々の個体数を数えている」

「奴は計算しているのだ……この種族が『生物資源(バイオマス)』として、どれほどの総貯蔵量になるかを」

大ニコが放った最後の一言は、目に見えぬ氷の棘となって、司令室にいる者すべての鼓膜を貫いた。

リアルタイムで更新されるその地球解析図は、もはや最新技術の展示などではない。

それはまるで、屠畜場のまな板に広げられた、肉の部位図。

肉の一切れごとの重量と価値が、詳細にラベル付けされているのだ。

天宮和人は、もうモニターを見ようとはしなかった。

彼は踵を返すと、大股で星谷由弥子に歩み寄り、そのまま彼女を横抱きに抱え上げた。

「鈴木、ここは任せる」

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