第527章

地下の密室。星谷由弥子の意志に応じ、「収穫者」の論理ネットワークを示す長大な星図が、音もなく姿を消した。

ドーム状の天井は、再び幽玄な碧き静寂を取り戻す。

「和人」

由弥子が振り返る。その声からは、先ほどまで星辰を揺るがしていた重圧が消え、平穏な響きが戻っていた。だがそこには、以前にも増して鋭い浸透力が宿っている。

「大ニコが必要よ。それと、『ウォール』の最高演算権限も」

天宮和人は理由を問わなかった。

彼はただ手を挙げ、イヤーモニター越しの風岡に指示を下す。

「第一会議室を空けろ。外部ネットワークを物理的に遮断。大ニコのコアサーバーを、そのままあそこに搬入してくれ」

「承知...

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