第81章

「ああ、もちろん信じるさ。星谷さんの言うことは何でも信用するから、早く警備員に通してもらおうぜ。後ろの美女たちが待ちくたびれちまうからさ」

もう一人が星谷清彦の肩を叩きながら話を引き継ぎ、へつらうように言った。「今日は星谷さんのおかげで、上流階級の味を存分に楽しませてもらうぜ」

帝都には贅沢が溢れているが、その贅沢にも格があり、サークルにも階級がある。

彼らのサークルは最低とは言えないが、決して良いとも言えない。

本来なら星谷清彦は星谷家の身分では、このサークルに入れるはずもなかった。だが、星谷清彦の姉が天宮家に嫁いだおかげで、星谷清彦もサークルに入る資格を得たのだ。

「ちょっと待...

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