第114章

「私は彼女を悪く言ったりなんかしてない! 言ったことは全部本当よっ!」

雨宮静佳の泣き声は、だんだん大きくなっていく。

「蓮矢、あなたなら分かってるでしょう? この件で私は何も悪くないの。あんな動画を撮るのだって、私だってすごくつらかったんだから……!」

「……雨宮静佳」

鷹司蓮矢は眉間に寄った皺を指で揉んだ。ひどく疲れ切った声だった。

「もう来なくていい。俺は今日退院する。動画の件も、出したくないなら出さなくていい。だが、神田弥央がどこまで追及するかまでは、俺にも保証できない」

そう言い切ると、彼はそのまま通話を切った。

日向雫は最初から最後まで、ひと言も口を開かなかった。た...

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