第28章

「鷹司蓮矢……疲れないの?」

日向雫の上に覆いかぶさっていた男の身体が、びくりと震えた。驚いたように顔を上げ、彼女の――氷で研いだみたいな瞳にぶつかる。

そこに情なんて一片もない。澱んだ水面のような冷えきった無関心だけがある。鈍い刃でじわじわと削がれるように、その視線が彼を追い詰めた。

鷹司蓮矢ははっと目を覚ました。酔いが一気に引いていく。

いつからだろう。日向雫の目に、愛が映らなくなったのは。

昔は、光があった。甘えがあった。隠しきれない嬉しさが、ぱっと零れていた。なのに今あるのは、底なしの嘲りと距離だけ。

「……どういう意味だ」

声が、わずかに強張る。

日向雫はもう一度、...

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