第41章

執事は二人の表情が険しいのを見るなり、胸をどんと叩いて請け合った。

「ご安心ください! この部屋は防音が完璧でございます。お休みの間もお互いの物音が気になることはございませんし、おじい様のご静養の妨げにもなりません」

日向雫はふっと息を吐き、瞳の奥にかすかな諦めと困惑を滲ませた。

ここまで来た以上、揉めたところで意味はない。

病床で弱々しく横たわるおじい様の姿が脳裏をよぎると、胸の抵抗は少しずつ薄れていった。

どうせ泊まるなら、祖父の近くがいい。いつでも顔を出して、話し相手になれる。

――話しているうちに、おじい様が気づいてくれればいいのに。この結婚が、とっくに形だけになっている...

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