第26章 来ることができるのはあなたの栄光

秘書は気を利かせて退室し、水原茜は招待状を無造作に引き出しに放り込んだ。

「姉さん、どういうつもり?昨日は確かに用事があって職場を離れたけど、たった少しの時間よ。なのに通報するなんて?」

水原暖は怒りに満ちた表情で、話せば話すほど腹が立っていた。

昨日の出来事は些細な出来事だと思っていた。結局数億円も使ったのに。しかし今朝会社に来てみると、周りの人々が彼女を噂し、指を指していた。

パソコンを開いた途端、彼女は気を失いそうになった。

執行取締役である彼女が、堂々と「欠勤」という赤い二文字で掲示されているなんて。

「会社の幹部として、率先垂範すべきでしょう」

水原暖は歯ぎしりしなが...

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