第48章 同じ部屋で寝る

町をひと通り見て回ったあと、夏目千尋は町中のレストランを見つけ、ひと卓ぶん料理を頼んだ。

料理は凝ったものではない。けれど、土地の味がした。

このあたりの畑で採れた野菜や食材ばかりで、口に入れると驚くほど瑞々しい。

伯父さんは何度も遠慮した末、結局は上座に座った。

伯母さんはその隣に腰を下ろし、箸はほとんど自分の皿へは伸ばさないまま、ひたすら千尋の茶碗へおかずを取り分けてくる。

「もっと食べなさい。痩せすぎよ」

夏目千尋は小さく笑って、何も言わなかった。

中島玲子は来なかった。

伯父さんの息子の姿もない。

席では誰もそのことに触れない。けれど、そこに置かれた二脚の空席が、言...

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