第63章 出迎えに行かせる

車が高速に乗った途端、夏目千尋のスマホが鳴った。

伯父さんの番号。

――中島玲子の件、もう耳に入ったんだ。

千尋は一瞬だけ迷ってから、スピーカーに切り替えた。

「千尋か……」受話口の向こうの伯父さんの声は、はっきり分かるほど震えていた。「中島玲子がな……警察に連れていかれた」

夏目千尋は何も言わず、前方の車線を見据えたままハンドルを握る。

「伯父さんも分かってる。あの子が悪い。人の邪魔をしに行くなんて、やっちゃいけないことだ。だが……」伯父さんは言葉を選ぶように間を置いた。「神崎社長に、ひと言だけでも頼めないか。少し……融通してもらえないか。うちは……とてもじゃないが払えん」

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