第250章

早朝。立花柚月はバスルームに立ち、鏡に映る自身の姿を見つめていた。どこからどう見ても普段通りだ。ただ一つ、首筋にくっきりと残る二つの赤い痕を除いては。

それはひどく艶めかしかった。

柚月はきゅっと唇を引き結ぶ。昨夜の狂乱を思い出し、ふいに頬が熱を帯びた。

まったく、どうかしている。

寝室から突然スマホの着信音が鳴り響き、彼女は慌てて顔を洗い、電話に出るため部屋へ戻った。

電話の主は日登未央だった。

「ユヅキ、白顧問がいらっしゃったわ」

柚月は振り返ってベッドに腰を下ろす。片手でスマホを耳に当てたまま、もう片方の手でパジャマを脱ぎ始めた。

「彼女も今やうちの社員でしょ」

出社...

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