第260章

SNSの写真が徐々に霞み、やがてスマートフォンの画面は完全にブラックアウトした。

だが、あの仲睦まじい姿は黒田大河の心に深く根を下ろしていた。普段は痛まないものの、少しでも意識を向ければ、たちまちズキズキとした痛みが走る。

鮮明で、露骨で、到底無視できるものではない。

運転代行の車でマンションへ帰り着いた頃には、とうに深夜を回っていた。

彼は車内に留まり、部屋へ戻る気になれなかった。遠くに見える街の灯りをぼんやりと見つめ、その中から立花柚月と西園寺蓮の灯りをどうにか見つけ出そうとするかのように。

あの灯りが灯る場所こそが、本当の家族の団欒なのだ。

今の自分は、その輪から弾き出され...

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