第21章

九条和也はこの数日、まるで厄払いでも失敗したみたいに、何もかもが噛み合わなかった。

まとまりかけていた提携は、いざ契約書にサインする段になって土壇場で反故にされる。

会社は下地吉行にじわじわと掌握され、社長であるはずの自分は名ばかり。投資の話を持ちかけに行っても、露骨に見下される始末だ。

九条家に戻ってから、こんな屈辱を味わったことなんてない。

――誰だって叔父の顔を立てて、表向きは丁重にもてなすものだったのに。

「和也、九条社長って今回そんなにひどいの? 前は『後継者として育てる』って言ってたじゃない」

小野詩織まで腹を立てている。このままじゃ、たとえ九条和也と結婚できたとして...

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