第49章

「裕也が……」

そのとき、受話器の向こうから別の男の声がした。

天城澪の心臓が、ひゅっと吊り上がる。

スマホを握りしめ、澪は食い気味に聞き返した。

「裕也が、どうしたんですか?」

「飲みすぎて、気分が悪そうなんだ。迎えに来られる?」

「もちろんです。今どこにいますか?」

立木宣人が場所を告げると、天城澪はすぐに車を出した。

二十分後。

個室のソファに、頬を赤く染めた九条裕也がいた。

そして、電話口で話していた立木宣人も。

宣人は澪を一度見て、目を細める。前よりずっと顔色がいい。

――裕也が、きちんと面倒を見ているんだろう。

宣人はソファで目を閉じている裕也に向かって...

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