ライカンメイツ

リヴェナ王女視点

月の神殿

日没後

こんな気持ちになるはずじゃなかった。まだ早すぎる。もしかしたら、永遠に。神殿の扉を叩きつけるように開け放つと、祭壇の上にある魔法のかけられた天窓から銀色の光が降り注ぎ、思わず息を呑んだ。大理石の床がきらめき、よろめきながら中へと足を踏み入れた私の剥き出しの腕に、月光の影を落とした。

「どうして今なの?」静寂の中に大きく響き渡った私の声は、かすれて震えていた。「自分が何者かも分からないうちに、運命の番ですって? ふざけてるわけ?」

涙がこみ上げてきて、目の奥がツンと痛む。私は怒りに任せてそれを拭った。私は泣かない。戦う。耐える。――決して、折れない。

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