ソウルラッチ

タヤ・クイン視点

部屋は血の匂いに満ちていた。エロウェンの震える身体の下にある真っ新なシーツには、まだ誰も触れていないというのに。彼女の肌はあまりに青白く、呼吸はあまりに浅い。そして、その魂の表面直下を、何か油っぽく、邪悪なものが蠢いていた。

「太陽神よ……」私は囁き、震える手を彼女の胸に押し当てた。「ここで死なないでよ、絶対に」

頭の中でズキが唸り、檻の中の獣のように歩き回った。『これは薬草や希望で癒せるような傷じゃない。魂の奥深くまで達しているんだ、タヤ』

「わかってる」私は声に出して囁いた。声がひび割れる。「だから、あの方が必要なの」

治癒師の部屋の壁に囲まれているにもかかわら...

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