所属

エロウェン視点

ストームクロウ城――大食堂、夕刻

森から戻る頃には、私の筋肉はぐにゃぐにゃで、髪はぐちゃぐちゃ。でも、内なる狼はまるで王冠でも授けられたかのように満足げに喉を鳴らしていた。

正直に言って? 私も同じだった。城はいまだに封鎖下にあったけれど、ルナ・アエリアは、だからといってささやかな喜びまで禁じる必要はないと判断したらしい。大食堂はすっかり様変わりしていた。

金色のランタンが天井近くに浮かび、深い森の緑と深紅の布がかけられた長いテーブルに温かな光を投げかけている。テーブルの中央には月光ユリ、赤いバラ、そして野生のハーブをあしらった花飾りが伸び、焼いた肉、蜂蜜...

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