メイトボール発表

エロウェン視点

奇跡的に、その休日はほとんど穏やかだった。襲撃も、魔法がらみの大惨事も、嫉妬深いアルファの野郎のいさかいもなし。ただ、休息あるのみ。甘美で、極上の休息が。そして今は? もう怖がるのはやめた。恐怖なんてクソくらえ。恐怖は私を救ってはくれなかったけど、力ならあるいは。そして今の私には、それがクソほどある。

私たちは夜のパックの夕食のために大広間に集まった。部屋はおしゃべりと熱気でざわめいていた。長いテーブルは、笑い、いちゃつき、一週間も食べていないかのように顔を突っこんで食べ物をかきこむ狼たちで埋め尽くされていた。私はダクソンとアッシュの間に座り、テーブルの下で彼らと指を絡ませ...

ログインして続きを読む