ロング・アス・フライト

エロウェン視点

温もりに包まれて目が覚めた。絡み合う手足と、クソ最高な天国そのものの香りに。左にはアシュリアンがいて、腕をあたしの腰に回し、胸を背中に押しつけている。ダクソンはあたしの脚に自分の脚を絡ませ、顔を首筋に埋めていた。彼らの温もり、その存在が、あたしをこの地に繋ぎとめる。スコットランドがどんな混沌を隠し持っていようと、その中に真っ逆さまに飛び込もうとしている事実を、ほんの一瞬だけ忘れさせてくれた。

身体が、めちゃくちゃに抱かれた後特有の、甘美な痛みを訴えている。身じろぎすると、二人の男が低い呻き声をあげて身動ぎし、その声があたしの腹の底に火を灯した。「夢の中でも騒がし...

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