長老

エロウェン視点

シャワーを浴びる間もなく、私たちはアルファキングの広間に召喚された。

裸足で、服もろくに着ていないまま、湿った森と月の魔法の匂いをさせた私たちは、まるで重罪でも犯したかのように、長い石造りの間へと追い立てられた。――魔法の歴史を塗り替えたっていうのに、ね。

部屋の奥ではアルファ・ドレイヴンが腕を組み、片手には強そうな酒の入ったグラスを握っている。その隣にはルナ・アエリーラが優雅に、そして穏やかに腰掛けていた。まるで私が予言の化身であるかのように、その瞳は私に釘付けになっている。(まあ……あながち間違いでもないけど)

そして部屋の両脇には、今まで見たこともないような年老...

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