ダークマジック

エロウェン視点

月光の下で微かに脈動する古代ルーンが刻まれた巨大な石の門が、ゆっくりと開いていく。霧はまるで命じられたかのように晴れ、ねじれた銀の木々、生物発光する苔、そして鉤爪のように天を突く黒曜石の尖塔に縁どられた広い中庭が現れた。

その中心に、様々な年齢とエネルギーを放つローブ姿の者たちに囲まれて、一瞥で時を止められそうな女性が立っていた。

彼女は背が高く、星の光のようにきらめく三つ編みの白髪と、溶けた石英のような瞳をしていた。彼女からは力が溢れ出ていた。荒々しく、古く、そして威圧的。だが、残酷ではない。

その隣には、ラクランと同じ金色の髪――もっとも、そちらは銀色が混じっていた...

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