マジック・アウェイクニング

エロウェン視点

夜の帳が下り、カヴンの広大な廊下は薄暗くなっていた。私たちが自室へ戻る道すがら、松明の炎が穏やかに揺らめいている。

だけど、私はまだ終われない。体内の魔力が野火のように脈打ち、頭の中ではリシラがじりじりと歩き回っているかのようだ。

『もっと知る必要があるわ』彼女は低い唸り声のような声で囁いた。『私たちは、自分が何者なのか、そのほんの入り口に立ったばかりよ』

「待って」私は廊下の途中で立ち止まった。私のメイトたちは振り返り、訝しげに眉を上げる。「書庫に寄りたいの。もっと知らなくちゃ」

ラクランの笑みには、誇りと、それよりもっと深い何かが満ちていた。「ああ、愛しい子。そう言...

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