ブラム・サンダーモー

エロウェン視点

重い毛布のように眠りが私たちを包み込んでいた。筋肉は使い果たされ、神経は快感と力の余韻でまだジンジンと痺れている。けれど、私の夢が穏やかだったのは、長くは続かなかった。

私は銀色の月光と生きた蔓でできた森に立っていた。星々は心臓の鼓動のように脈打っている。私の前には、彼女たちが……女神たちが立っていた。

月の女神は輝かしく、穏やかで、その銀色の瞳は満月の潮のように爛々と輝いている。地の女神は荒々しく、生命力に溢れ、苔と星々で編んだ冠を戴き、その瞳は春の芽吹きのような緑色をしていた。二人は並んで立っていた。それは……ありえない光景だった。

『我らは力を増している』月の女神...

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