第29章 また面白い見せ物

エレノアは手を止め、ふっと笑って首を横に振った。

「床にぶちまけるのよ」

司会者が思わず「えっ」と声を漏らす。

「本当に手がつけられないくらい荒れてたわ」エレノアは淡々と続ける。包丁がまな板を打つ。トン、トン、と一定のリズムで。「あの頃から旦那に言ってたの。この子、気が強すぎる、小さな悪魔みたいだって。でも私、それでも毎日作った。毎日ひっくり返されて、毎日また作って……」

声が、かすかに震えた。

エヴァは心の中で、その芝居に点数をつける。

90点。台詞、間、表情の管理――アカデミー賞級。

コメントの空気が変わり始めた。

【ママ可哀想すぎる……】

【エヴァって子どもの頃そんな...

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