第11章

アランが戻り、また書類の山から糸口を探し始めた。

ニューヨークの地元ギャングと取引していた相手は、たまたま通りがかったアジア系の一団だったらしい。仲介に入ったのは地元最大勢力のコリン一族。取引が終わった時点で相手はすでに国外へ出ており、捜査はそこで完全に行き詰まっていた。

――「案件は全部目を通した。少し思いついたことがあるから、あとで書く」

ネロのその言葉がふと蘇り、アランは報告書の最後のページをぱらりとめくる。そこには、行を分けていくつかの単語だけが残されていた。

1、リンチ「早出晚帰」

2、貨物、ある――ない

3、アジア系の一団?

4、抗争を利用するなら、目的は?

5、...

ログインして続きを読む