第195章

二度目の不測事態は、工事中の高層ビルで起きた。相手がいきなり誤射し、いちばん近くにいた警官が倒れる。犯人は柱の陰へ身を縮め、反撃の機会をうかがった。全員が伏せた、その瞬間――ネロが、前へ転がり出た。

「動くな!」

ビッグバッファローが怒鳴る。

だがネロはもう、中央の床に倒れた負傷者へ飛びついていた。仲間の身体を抱え込み、そのまま一緒にごろりと転がって壁際へ。体勢を作ると同時に発砲し、柱の陰の容疑者を釘づけにする。

弾は迷いがない。柱に沿って美しい弧を描き――不用意に外へ出ていた肘と、つま先を撃ち抜いた。

それ以来、彼らはネロを「後援」として呼ぶことが増えた。

任務が終わっても、ネ...

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