第52章

「……何だって? 俺が、お前を哀れんでるって? 俺が引き留めたのは、哀れみだとでも言うのか?!」

拳を握り締めた。今すぐ飛びかかってジェイスをもう一度押さえつけ、叩きのめしてやりたい――そう思った瞬間、ジェイスが傍らで見下ろすように口を開いた。

「俺は俺だ。ヒル、お前は好きになった相手の過去なんか気にしない。そいつが昔どんな奴で、何をやってきたかなんて関係ない。好きなら好き、それだけだろ。俺はずっとそこにいた。お前が俺を選ばないなら、それでいい。簡単な話だ。十代の頃から、この世界で俺をまともに見てくれた奴なんてほとんどいない。お前が一人増えたところで、別にどうってことはない。慣れてる。お...

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